広島の自助グループ 「NPO法人 小さな一歩・ネットワークひろしま」

自死遺族支援、自死(自殺)防止のための支え合い

ブログバナー

活動の主旨と主な内容ブログ ≫ 卒業式に亡くなった子どもの遺影で出席すること ≫

ブログ風 日々のつれづれ

卒業式に亡くなった子どもの遺影で出席すること

卒業式シーズンです。

昨年夏の広島土砂災害で犠牲になった高校生の遺影を抱いて友人が入場し、
母親に卒業証書が手渡されました。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150301/k10010000761000.html

東日本大震災や、事件、事故で亡くなった子供さんに対する学校側の配慮は温かい。
子どもが悲しい事件や事故で亡くなった親御さんは、きっと遺影の前で「無事卒業したよ」と報告したことでしょう。子どもさんも天国で喜んでいることでしょう。

でも、自死で亡くなった子どもの場合は事情が違う。
卒業証書は無理でも、せめて代わりに卒業式に出席させてほしい、という親のささやかな
想いさえも断られるケースが少なくありません。

学校側は「級友の気持ちを動揺させないために」という理由で断るそうです。

“動揺”ってなんでしょうね。

亡くなった理由が「悪い」から、卒業証書も卒業式出席も認められないのでしょうか。
他の生徒が自死した友人のことを思い出して“いやな気分”になる、というのでしょうか。

若い命が失われた事実も、友人がそのことに涙を流したことは一緒のはずなのに。

理屈が通っているようで根拠がない「自死」に対する嫌悪感情は、社会の中にたくさんある。


2015年03月03日 17:45