広島の自助グループ 「NPO法人 小さな一歩・ネットワークひろしま」

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ブログ風 日々のつれづれ

とどまるのも、別れるのも、どちらも選択

「仕事」。たかが仕事、されど仕事。
もちろん生活に必要な金銭を得るために働かなくてはいけない人が多い。
でも、それだけではなく、「仕事」は、自分という人間に対する他人の評価が試される場所、
他人とのかかわりを通して、自分を振り返らなくてはいけない、厳しい自己評価にさらされることもあります。

似たように厳しい仕事環境にある、2人の方がいました。
両方とも、かなり「ブラック」に近い環境にあり、周りの人への不信感と自分への自己嫌悪に悩んでいました。

1人の方は、何度もその会社をやめようと考え、話を聴いている私も「やめた方がいい」と助言していました。
その方は「自分は仕事ができない、人ともなじめない。周りの人がもっと指導してほしい」と訴えていました。
(その業界は、そんなていねいな人材育成の土壌がない、ということが明白なのですが)

そんなおり、ともしびのスタッフのちょっとした一言で「自分の潜在的な力強さ」に気づき、
ほぼ同時に、職場の上司の一言で「自分が必要とされ、期待されている」ことに自信が持てるようになりました。

その後、厳しい職場環境は変わらないけれど、その人は人が変わったように頑張って今も仕事をしています。
先日、私は職場を訪ねてみましたが、「ともしび」に相談に来られたときとは別人のように顔がいきいきとしていました。

もう1人の方も同じような仕事環境にあり、同じように自己評価が低い方でした。
やめようかどうか、悩んでいた折、かなり非人道的な言い方で解雇されてしまいました。
すごく落ち込みつつ、「これは自分が『新しい道を行け』という運命の暗示かもしれない」と考えるようにしました。

すると、ほどなくして、その方に新しい職場の紹介があったのです。
その方が、直前の職場を解雇されていなければ、新しい仕事の紹介はなかったでしょう。
新しい職場がその方にとっての「新天地」となるか。それはまだわかりません。

でも、どちらも、「ここで自分は、活かされる」と思う、ちょっとしたきっかけがあったことは同じ。

やっぱり、神様は見ていてくれるのね(*^_^*)
暗い話も多いけど、ほっとする お2人の姿でした。
2016年08月29日 19:23