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傾聴カウンセリング実践講座を終えて

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先週の土曜日(6月27日)に開催した「傾聴カウンセリング実践講座」は定員一杯の参加となり、
50人の方が熱心に聴講しました。
塩山先生のお話は分かりやすく、かつ、核心をついたポイントの強調や、
長年の研究や現場経験に基づくお話もあって、さすがの第一人者だな、と感銘いたしました。

「傾聴は話し手が主役、聞き手がいかに脇役に徹することができるか。」

基本はわかっていても、現場に立つとなぜうまくできないか。
個人的には、「沈黙が怖い」「何かいいアドバイスを持って帰ってもらいたいという
聞き手の自己満足」が大きな要因かな、と気づきました。

沈黙があると、焦ってしまう。何か話しかけなくては、話を続けなくては、と思いが巡ってしまい、
つい「質問」や自分の話をしてしまう。
聞き手が話し手の頭の中にない質問をしたり、聞き手側が自分の話をした時から、
聞き手の側に傾聴のハンドルが渡ってしまうのです。
ハンドルを一度奪ってしまうと、二度と聞き手の心の声は聞こえなくなる。

先生が、事例として、299回のカウンセリングでクライアントが一言も話さなかった、
300回目で「今日、一言も話さなかったら、その後のカウンセリングを断ろう」と思って臨んだところ、
300回目にクライアントが話し始めた、ということを言われた時、
「聴く」というのは「根気」だな、とつくづく感じました。

その2日前、私はカウンセリングスクールで、自分が行った試行カウンセリングの発表をしていました。
50分ずつ5回、試行カウンセリングをした後、5回目の録音音声を聞いてもらいながら
カウンセリングレポートを20人の同級生と先生の前で発表します。
カウンセリングをしている時は、「結構うまくいった」と自己満足していたのに、発表してみたら、散々でした。
カウンセラー役の自分の、クライアントに対する勝手な思い込みと筋書だてがあったこと
に気づき、恥ずかしく思いました。
塩山先生は、研究中にこれと同じことを200回以上されたと聞き、
5回程度で学んだ気になった自分が全然甘かったとさらに反省しました。

今度自分自身で塩山先生にカウンセリングをしていただくことになりました。
勉強のため、もあるけど、
私自身、プロの前で心の解き放ちをしたら、一体何が出てくるのだろう。
怖いような楽しみのような、そんな気持ちです。
2015年06月29日 20:07