足を踏ん張って嵐から子どもの身を守る母親たち
最近、精神障害で苦しむ若い方々に関わることが多くなりました。
関わりの中で、その方のお母さんと話をする機会も多くなりました。
つくづく、母親とは、大変な役割だと思う。
「ご迷惑をおかけし、申し訳ありません」と背中を小さくして謝るお母さん。
「どうしたら子どもを救えるのでしょうか」とすがるように語るお母さん。
いたたまれない思いを言葉にすることもできず、ため息をつくお母さん。
言葉を失うことが多い。
一方で、その大変さを身に背負い、逃げない母親たち。
大変だからここらで勘弁して、は決して考えない母親たち。
見た目ではわからない、すごい力を内に込めていると感じます。
遺伝子の中に埋め込まれた「母性」の力でしょうか。
一方で、若い母親による幼児虐待死の事件などを見ると、本当にいたたまれない気持ちになります。
一番守ってくれるはずの人間に裏切られ、死に追いやられた子どもの絶望はいかばかりだろうか。
私も、もっと娘のために、右往左往して、おろおろしながら、根性で守ってあげたかったな。
もっと時間が欲しかったな。
もっと一緒に苦しみたかったな。
そんな風にも思うのです。