「傾聴講座」で一番学びなおしたのは自分自身だった
先週土曜日(12月9日)、岩国市で新しく立ちあがった自助グループの会「ピア傾聴ほのぼの」のお招きを受けて、「こころの聴き方講座~想いを受け止め 想いに寄り添う~」で講師を努めさせていただきました。
1時間30分の長丁場で、しかも、題名のような「傾聴講座の講師」。
何とも力に余るお役目なので、いつもは“出たとこ勝負”の私も、さすがにレジュメやスライドの準備を(数日前にあわててですが(笑))しっかりとしていかなくては、と、カウンセリングスクールや社会福祉士の勉強で使ったテキストをめくりなおし、「傾聴カウンセリング」の基本ルールやケースワークの基本原則(世に言う「バイスティックの7原則」)をおさらいしました。
おさらいしてよかった、、、
改めて原点に返ってみて、「いかに、ふだん自分がルールや原則を無視して傾聴しているか」を思い知らされました。
同時に、専門機関の窓口で専門職が行う「傾聴カウンセリング」と、当事者に近い立場の“ピア傾聴”(ピアとは、「仲間」という意味です)の違いも改めて気づきました。
講座では、その思いのまま、「基本ルールはこうですが、実際やってみると、ルールどおりにはいかない」という話をしました。
だって、聴く側も不完全なものをいっぱい抱えている“人間”ですから、神様のようにはできません。
また、ルールに忠実すぎる傾聴は“正しい”かもしれないが、聴く人の暖かみや思いやりが伝わらないように思うこともある、と思います。
「『お話しをしている人の話をしているうちに“この人に、こういう助言をしてあげたい”“話の切れ間にこういう言葉を言いたい”ということが頭に浮かんだら、その時点で傾聴は終わっている』
この1つだけ覚えて帰っていただきたい」
「傾聴を学びたい、と思う方はまず、ご自分自身が傾聴カウンセリングを受けて下さい。自分が人の前で自分自身の話をしたら、何を言うかを体験すると、“自分は心の中にこんなことを抱えていたのか”と、その発見にをまず驚きます。
その発見が、自分にとってのセルフカウンセリングになります。」
「その人の想いは、究極その人にしかわからない。傾聴で大事なことは、話す人が“自分にしかわからない想い”をいかに自分以外の人に“わかってもらえるように”語ることです。その言葉が後から自分に返ってくるのです」
こんなことを話しました。
話を整理するために、色々な言葉の整理をした、私自身が、今回の講座で最も勉強し直しをさせてもらった気がします。