広島の自助グループ 「NPO法人 小さな一歩・ネットワークひろしま」

自死遺族支援、自死(自殺)防止のための支え合い

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ブログ風 日々のつれづれ

同じ傷みを共有するということ

秋の花

こころのともしびが忙しくなった最近は、仕事の残業も増えています。

先週金曜日もそんな残業の最中。正直疲労がたまっていました。
時々、仕事のスケジュールが迫る中で、日中は「ともしび」の活動、夕方以降は明日までに仕上げなければいけない仕事、という生活に体の疲労と共に心の疲労や焦りなどがたまって、深夜の仕事中に心が追い詰められることがあります。

そんな最中、1本の電話が鳴りました。
かけてきたのは、思春期に心身性の病気にかかり、
それが原因でいまも外出がままならない、という若い女性。

「新聞を見て、そちらに伺いたいと思うのですが、外出が困難で。。。」
「誰かとつながりたいと思うんです。外の世界とつながりたいと思うのですが。。。」

聞くと、遠方の人。電車の乗継ぎも難しそう。

こころのともしびでは、基本的に、いきなりかけてきた電話には、電話口での長時間の傾聴はしません。
スタッフも食事の準備や、それぞれの専門的なサポート、傾聴などの最中だから時間が取れないためです。
「ここは電話専門の窓口でないので、かけてその場で長い時間のお話はできないこともあります」と説明しています。
しかし、その方の困難な状態を考慮して、時間を決めてかけてもらった場合は傾聴と同じように時間をとってお話をすることにしました。

こころのともしびのスタッフのほとんどは色々な困難を克服してきた人たち。
電話口の彼女と同じ、思春期の心身性の病気を経験しながらも、
いまも、それが原因で体の不調と戦いながら、仕事をし、結婚もしているスタッフがいることを伝え、
「そのスタッフがお話を聞いたら、きっとあなたのお気持ちをとても理解できて、ゆっくりお話ができると思うのですよ」
と話したら、
その方は「ああ、つながった。やっとつながった」と、何度も何度も電話口でつぶやくように繰り返すのです。

仕事の疲れがすっとひいたように思った瞬間でした。

2015年10月04日 20:19