広島の自助グループ 「NPO法人 小さな一歩・ネットワークひろしま」

自死遺族支援、自死(自殺)防止のための支え合い

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繰り返し何度でも語ることで

先々週から先週まで、自死遺族支援、自殺防止に関わる会議や行事に立て続けに出席し、
自分の中できちんと整理ができないまま、流されてしまいました。

2月13日:広島弁護士会主催「自死遺族支援シンポジウム」に先立つ勉強会に講師として出席
2月14日:「自死遺族の希望の会の分かち合い」開催
2月15日:一般医療者向け自殺未遂者ケア研修に参加
2月17日:「こころのシェルター」サポーター会議開催
2月19日:広島市「わかちあいグループ交流会」にスタッフとして参加
2月21日:「自死遺族ケア全国ネット」スタッフ研修会(東京)にパネラーとして出席
       朝7時に家を出て新幹線に乗り、会議終了後帰広。帰宅11時30分

偶然とはいえ、重なりすぎだろ~(@_@;)

忙しいとは「こころを亡くす」とはまさにその通りで、1つ1つに対する丁寧な心配りが抜けてしまったり、
その場で得た「気づき」を次の出来事に紛れて忘れてしまったり。
ゆっくり準備を整える間もなく参加して、自分の伝えたいことがきちんと表現できなかったり。

何より、疲れると心に余裕や優しさがなくなります。反省です。

そんな中で、よき気づきとなった言葉がありました。
2月19日の「広島市『わかちあいグループ交流会』」の講師である鈴木愛子さんの言葉です。

鈴木さんは自死遺族当事者として、東京、富山、静岡で「自死遺族の分かち合い」のファシリテーターを長く続けている方です。

交流会の後のスタッフミーティングで
新しく来る人と毎回のように来る人との話の調整のことが話題に上りました。

鈴木さん
「何度も来ていて、『毎回来るたびに、同じ話をするたびに悲しい気持ちに立ち戻される』
と言われる人もいるけれど
その方の、自死について語る言葉は、毎回同じではないはずです。
初めは何十分もかけて自己紹介をしていた人の言葉が、10分になり、5分になっていく。
これは、その方にとっての“自死”が、自分自身の言葉として整理されていく過程なのです。
これが「自助」というものです。他人の助言や専門家でなく、自分自身で『喪の作業』をしていくのです。」

自死遺族の自助グループに来る方のうち半数以上は、2回以上来ないとも言われます。
1回吐き出して、心の澱が整理できたから、2回以上は語る必要がない、と思う人もいるでしょう。
1回来てみたら期待していたような場でなく、2回以上行きたくなくなった、という人もいるでしょう。
でも、心の中にある苦しさや悲しさ、後悔の想いは簡単には消せないはず。
「悲しみの場に出かける」のはしんどいことだけど、繰り返し自分自身の言葉で語っていくことで
自分の中にこれらの感情の「居場所」を作ってあげられるのではないでしょうか。

消えないものだからこそ、大事に居場所づくりをしてあげたい。
そのために、自助の分かち合いがあるのだな、と改めて思いました。

19日の夜は鈴木さんと2人で広島料理を食べ、大いに語り、大いに励まされました。
2015年02月23日 14:34