心に新しい風を入れることの大切さ
寄り添い支援を続けてきた人が心身ともに状態が悪くなり、毎日のように訴えられて私もどうしていいかわからなくなってしまいました。
そこで、公的機関の相談窓口に本人と一緒に出向き、個別相談をしてもらうことに。
以前からよく知っている相談員さんです。
始めに私と本人、相談員が三者面談をしました。
その後、本人⇒私 の順で個別に話をし、また三者面談をする、という順番で
1時間半くらい時間をかけて相談しました。
電話で相談したときに、
「当センターがその方に対して具体的な解決策を決める、ということは難しいので
どれだけお役にたてるかわかりませんが。。。」と静かに言われていたので
正直(失礼ながら)、あまり大きな期待をせずに行きましたが
ゆっくり時間をかけて傾聴してもらうという体験は本人も、私も、初めてでした。
その結果、一番わかった、のは自分自身の未熟さ、冷静でなかったこと。
支援者として冷静にあるべきだった私自身が、日夜続く訴えの声に対して、
決して冷静でなく、視野狭窄になっていたことです。
「こうするしか道はない」と思い込んでいた、ということです。
押しつけた言い方はしないけど、自分の中で1つの結論に固執していた、ということです。
本人の「心のゆれ」が伝わってきて、暗く思いつめた心理になっていました。
相談員の方が「色々ある中で、がんばってこれまで自立して生きてこられた」と言われた時、
自分が全くそのような視点からの声掛けができていなかったことに改めて気づきました。
「第三者にゆっくり話を聞いてもらう」ということは、具体的な解決策がそこで得られなくても、
自分自身への振り返りができることで、どれだけ人は新しい角度から物事をみることができるようになるか。実感しました。
本人もそうだったと思います。
面談の後は、表情も口ぶりも落ち着いて、明るくなっていました。
もちろん、私自身の力足らずもあるのですが、
誰でも、密室のような1対1の関係の中で、重い課題に向き合っていると起こることではないでしょうか。
特に家族は、感情的な思い入れもあるから一層そうだと思います。
「心の問題」の解決は、、色々な風(多様な立場や考え方、その方に対する関係性)を
持った人からの色々な話)を入れることが大切だな、と改めて実感しました。
2014年09月19日 16:21