広島の自助グループ 「NPO法人 小さな一歩・ネットワークひろしま」

自死遺族支援、自死(自殺)防止のための支え合い

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ブログ風 日々のつれづれ

東尋坊の「ちょっと待ておじさん」

福井県の東尋坊は飛び込み自殺の名所(いやな言葉だ)。
その東尋坊の入口で、「こころに響く おろしもち」という店を構えながら
東尋坊で自殺未遂者のパトロールをしている茂 幸雄さん。
体を張った自殺防止活動家として、国内外で有名な方です。

茂さんの活動ブログ

先日、東京で「自死・自殺を考えるラウンドミーティング」という小会合があり、
茂さんと近い場所でお話できる機会だったので出かけていきました。

茂さんは、元警察官らしいがっしりとした体躯の方でした。

「彼らは日没を待って、じっと座って一人シクシク泣いている。みんな、『死んだらいかんよ』と声を掛けてほしいんですよ」「わしが何とかしてやると、強い気持ちで声を掛けるんです。すると、こんな変なおじさんに任せていいのか、と彼らは調子が狂っちゃう。調子を狂わせることが必要。死のうと集中している人は、ハッと我に返るんです。そういう方は何人もおられました」

と言われるように、ざっくばらんな、頼りがいのあるおやじさん、という印象の方でした。

私「広島でも、自殺未遂者の再発防止のためのシェルターをしたいのですが、心理、精神保健、医療の専門スタッフをそろえないといけないのでは、、、、」

茂さん「いらん、いらん。かえってじゃまよ。とにかく話を聞くの。それさえすれば。」

私「自殺未遂した直後の人を見守るには、再発防止のための『ゆるやかな監視』が必要なのでは。。。」

茂さん「いらんいらん。とにかく、『どうしたいか』を徹底的に聞くこと。借金が苦なのか、生活ができないのか、家族とうまくいかないのか、職場でいじめられているのか。
聞いて、必要な場所に一緒に行って、話し合いの間に立ってあげて。
それさえすれば、ぐっすり寝る。」


「それさえすれば」。一にして十なり。

今度、現場を見学に行き、体験もさせてもらうことになりました。

百聞は一見にしかず、ですから。


2014年03月26日 15:31