泣いた赤鬼のお話
子どものとき「ないたあかおに」の話が好きでした。でも、子ども心に悲しすぎるお話でした。
心が優しい鬼が、人間とやさしくなりたいと、茶屋をはじめ、「おいしいお茶とお菓子があります」と看板を一生懸命作ります。
いつ来るか、いつ来るかと心待ちにしているのになかなか来てくれない。
やっと恐る恐る覗いた村人も、鬼の姿を見て逃げ帰ってしまう。。。
落胆し、やけになった赤鬼に、青鬼が狂言芝居の演技をして、人間の赤鬼に対する誤解を解いてくれ、人間と仲良しになる。
しかしその芝居の際に、青鬼にけがをさせてしまった赤鬼が気になって訪れてみると
青鬼は旅に出てしまっていた。
「自分がいると、せっかく人間と友達になれたのに、また疑いの目で見られるかもしれないから」
と黙って去っていったのです。
最後に『きみのともだち、あおおに』と結んだ手紙。
これ以上せつなく、美しいお話があるでしょうか。
小さな一歩の活動をしていると、
ときどき、あかおにさんの気持ちがとてもわかるときがある。
看板を立てて、お茶やお菓子を用意して、なかなかお客さんがこないと
「看板が地味なのだろうか」「自分が何かまずいことをしたのだろうか」
と、悶々としながら待ち続けていることがある。
掲示板を作ってみました。
だれか、来てくれないかな、なんて思っています。
2013年06月26日 18:38