広島の自助グループ 「NPO法人 小さな一歩・ネットワークひろしま」

自死遺族支援、自死(自殺)防止のための支え合い

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自死未遂者に対する救急対応の改善、と言うけれど

 先日発表された政府の「自殺総合対策大綱改正案」には、「自殺未遂者に対する救急対応の改善」が盛り込まれました。
「救命救急センター等に精神保健医療従事者等を配置するなどして、必要に応じて精神科医による診療や精神保健医療従事者によるケアが受けられる救急医療体制の整備を図る」と書かれています。
これが本当に実現するのであれば、最近急増している若年女性自死者のうち、67%が未遂経験者である、という実態(ライフリンク調査)の改善につながると思います。
そんな折、埼玉県でまた(!)起きた、救急搬送患者の受け入れ拒否問題についてのNHKのニュースレポートがありました。

詳細は
http://news.nicovideo.jp/watch/nw563900
手が足りない、救急専門医以外の医師が対応しなくてはいけない、何かあって責任を追及されて医療訴訟にでもなるくらいなら、受け入れを拒否する・・・おそらく埼玉県以外でも同じような内情があるのでしょう。
ニュースのインタビューに答えた、当事者である医師は「まじめに不眠不休で対応しようとする医師ほど、訴訟にまきこまれる。一度でも訴訟があったら医師免許がはく奪される。僕らだって生活がかかっている。そう思うと、リスクを避けてしまう」。
世の中に蔓延する「クレーム体質」がこんなところでも、救える命を見捨てる結果になっているとしたら、そんな救急現場で、自死未遂者に対する細やかな対応など、本当に期待できるのでしょうか。
娘は自死の前日、睡眠薬を大量に飲み、精神科にもカルテがある総合病院に救急搬送されましたが、「血液検査では緊急を要する身体ではないので」と言われ、その夜のうちに半強制的に自宅に帰されました。
何の指導もなく、カルテがあるその病院の精神科医師への連絡もありませんでした。
死後、カルテ開示を求め、「なぜ希死念慮があるとわかっている患者を入院させて次の日、精神科の診察をさせてくれなかったのですか」と聞いた私に、救急医が手が取れなかったので当夜診察した病院の内科医は、当然、とばかりに言いました。
「わずかでも意識反応が見られたので、こん睡状態ではないと判断しました。
夜間救急は手一杯です。『自殺するかもしれない、そんな危ない患者』を一晩見張っておくような人手などとれない」。
政府が本気で自死未遂者への診療体制を改善するなら、若い医師がこんなことを言うような救命救急のあり方からまず変えていただきたい。
さらに、世の中全体にある「人のあらさがしをして、追いつめる」いじめの風潮。
これが、精神的に人を追いつめ、自死の原因につながるだけでなく、命の際にある救急現場でも、助かる命を見捨てている。。。。いったい、どこから変えていくべきなのか、と暗澹たる気持ちになります。
2013年04月03日 19:07