広島の自助グループ 「NPO法人 小さな一歩・ネットワークひろしま」

自死遺族支援、自死(自殺)防止のための支え合い

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ドナーバンク合同慰霊祭

先日、広島ドナーバンクが主催する「献眼献腎者合同慰霊祭」に出席しました。
娘の写真を持っていきました。

想像していた以上の出席者数に驚きましたが、それ以上に驚いたのは、ドナーバンクの資料にあった、献眼・献腎実績の少なさでした。
広島県内で献眼した人は年間20人前後、献腎は一桁です。
これは周知が不足しているのでしょうか、それとも、生前故人が提供に同意していても、遺族が同意しないのでしょうか?移植の意思確認などが、死亡時に迅速に確認できないからでしょうか?あるいは提供するにあたって、難しい制限や条件があるのでしょうか?

私の場合は、本人の生前同意は確認できませんでしたが、遺族の申し出で献眼しました。
その時に、臓器提供に対して社会的使命感があったわけではないけれど、娘の体の一部でも、別の方の体内で「生き続けてほしい」と思ったからです。
大がかりなことになる、脳死臓器提供までは勇気が出ませんでしたが、「角膜」は心停止後でも可能だったので提供しました。

今回、慰霊祭に出席された提供者(受けた側の方)が、心から感謝し、生き返った気持ちで生活をされていることを知り、改めて、献眼献腎の意味の大きさを実感し、娘の遺影に「よかったね、いいことをしたんだね」と話しかけました。

遺族の思いはそれぞれであり、「提供することが正しい」などと言うつもりはありませんが、もう少し、このことへの社会理解が深まり、提供者が増えるといいなと思いました。

2013年02月08日 20:07