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「コロナうつ」についての心理カウンセラーの考察

何年か前から、心理カウンセラー鈴木雅幸先生のオンライン講座を受講しています。
先生から送られるメルマガは、ストレートな解説に多くの含蓄があり、「そうなんだ!」と学ばされることが多いのですが、今回送られてきた「コロナうつに関する考察」も考えさせられるものでした。
異論がある方もおられるとは思いますが、ほぼ全文をご紹介いたします。
鈴木雅幸先生のプロフィールやオンライン講座のご紹介は https://counselinglife.com/i-phone/
 
【以下は先生のメルマガ原稿(ほぼ原文のまま)】

コロナうつの予防と解決について
自粛生活は徐々に解除の方向に向かうようですが、今後、様々な心の問題が出てくる可能性があります。
そこで、コロナうつの原因とその解決法に関してお伝えします。
現時点でコロナショックによる心の問題(ストレス)をざっと挙げてみます。
1)経済的な逼迫による極度のストレス
2)感染に対する過度の不安からくるストレス
3)神経質(強迫的)に感染予防に囚われることによるストレス
4)自粛生活による様々な制約に対するストレス
5)先の見えない、言い知れない将来不安からくるストレス
6)人間関係が遮断されたことによる孤独や不満などのストレス
7)家族と普段より近い距離感による軋轢、イライラによるストレス
8)自分が我慢していることで我慢していないように見える人間への怒りからくるストレスや八つ当たり、嫉妬
9)ウイルスに対する知識不足からくる恐怖、過度の不安
10)新型コロナウイルスに関する正確な情報の不足からくる混乱によるストレス
11)コロナ対応(激務、感染予防対策からくる疲弊)による非日常的なストレス(医療従事者、小売店の店員、配達員、公務員など)
12)日々「今日の感染者数は」というマスメディアの情報に暴露することによるストレス

上記の中で1)と11)に関しては、そのストレス対象が解決しないと、つまり無くならないと解消は難しいです。
逆にいうと1)と11)は、その事象がなくなれば解決するケースが多いのです。
一方、1)と11)以外のストレスは、自分のコントロールによってどうにでも出来るストレスです。
自分の心の持ち方、捉え方、切り替え、知恵と工夫、必要な知識と情報を自ら得ることで解決します。
ところがこのストレスの方が、深刻で長期的なうつになる危険性もあります。
なぜなら、これらはその本人の物事の捉え方や人間関係の繋がり方などが問題になるので、より根が深いからです。
こういう問題は往々にして、コロナショックの前からその伏線や背景があることが多いです。
元々物事を狭く捉えやすい、視野が元々狭い。
知恵や工夫を取り入れるという習慣がない。
いざというとき、メンタルが先に参ってしまう。
元々そういう傾向がある場合、こうした非常事態では顕著に出てきやすいといえます。
実はこういう問題が生じた時には、一人で解決することがなかなか難しい。
ほとんどの人が悪循環から抜け出せず、長期間、場合によっては何年も苦しむことが多いのです。
これは当の本人にはとても辛いことなのですが、なかなか周囲に理解されなかったり、
相談できる相手もいないことも多いのです。
そして、これも「実は」なのですが、こうした問題ほどカウンセリングやメンタルコーチングが奏功しやすいのです。

 
こうした問題の解決方法は言葉にするとシンプルです。
あきれてしまうほどシンプルなものです。
「捉え方と行動を変える」
実はこれだけなんです。
ところが、これだけなんですが、ほとんどの人たちがそれが出来ないで苦しむことになるのです。
視野の狭さや考え方・行動のクセというのは、ある意味、そこまで自分自身や自分の人生を創り上げてきたものだともいえます。
そうしたものを大きく転換させるというのは、なかなか簡単にできるものではありません。
ちょっと勇気も要りますしね。
ある意味、これまでの自分自身を歯切れよく「否定」できないとならないからです。
人は自分を、そして自分の生き方を否定されることほど、怖ろしいと思うことはないからです。
ところが、この怖ろしいほどに歯切れよく自分と自分の人生を一度自分で否定できると、
そこから本人も考えられないほどに復活したり、生まれ変わったりします。
いわゆる「建設的な否定」というものですね。
自分の発想や視点を180度転換させるようなものですが、これが大事なのです。
「スクラップ&ビルド」という言葉があります。
破壊と創造とでも訳せるでしょうか。
要は、新たな価値観や生き方の構築や創造のためには、一度破壊的な作業が必要になるわけです。
しかし、その破壊的な否定を歯切れよくできた先に、新しい人生や自分自身が待っていることが、往々にしてあります。
2020年05月19日 18:23