広島の自助グループ 「NPO法人 小さな一歩・ネットワークひろしま」

自死遺族支援、自死(自殺)防止のための支え合い

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ブログ風 日々のつれづれ

暗い夜道だからこそ、一抹の灯になれるように

12月に入ってから、広島県,広島市でコロナ感染が急拡大し、それに伴い,広島県・広島市のコロナ感染対策も一段と厳しい基準になりました。
感染は止まらず、対策強化期間がいつまで続くか、目途が立ちません。

「こころのともしび」も12月13日からランチの提供を中止。換気のために2方向の窓を開けながら暖房をフル稼働。それでも足元が冷える。そんな中での活動になりました。
来られる方も、当然ながら少なくなりました。

「ともしび」開場そのものの意味や、コロナ感染拡大下での是非、、、葛藤しながらの毎日でした。

そんな年末のある日、1人の方がふらっと訪ねて来られました。

昔話に例えるとこんな感じ。

1人の旅人がいた。
この旅人は暖かいものを探していた。
ふと立ち寄った広島宿で一つの明かりがともる旅籠を見つけた。
なぜかこの旅籠が気に入った旅人は、しばらく広島宿にいたいと思うようになった。
しかし、広島宿に留まるために必要な「関所札」を持ってきていなかった。
困った旅人。旅籠の主人が調べたところ、「関所札」を運んでくれる伝書鳩がいることを知った。
旅人は伝書鳩を使って「関所札」を手にすることができた。

喜んでいると、年末の押し詰まったある日、旅籠のなじみの客がふらっと立ち寄った。
2人は広島宿を一緒に楽しもう、と意気投合した。
どちらにとっても、偶然の出会いだったが、寒い冬を温かい気持ちで過ごすことができそうと喜んだ。

誰も予想していなかった「一期一会」の出会いが、「ともしび」につながるゲストもスタッフも心温まるものになりました。
何の入場制限も計画も、予約もないこの場所だからできたことだと思います。

何もない、何もしないこの場所を必要とする人がいて、偶然の出会いがある。
そのために、
今後も大きな制限がかかってくるかもしれないけれど、
辛く、やるせなく、不安な日々が当分は続くけど、来年も私たちは心の疲れをいやしにここを訪れる方々のために、その制限の中で可能な限り、ともしびを消さずにいようと思うのです。
2020年12月28日 18:28