同じ悩みを持った、気持ちのわかる者どうしが、お互いを支えあう会を「自助グループ」 (語源は『セルフサポート』)と言います。 |
カウンセリングと違うのは、専門家の教えや指導を借りるのではなく、「本人による本人のため会」 であることです。 |
アルコール中毒や薬物中毒患者の会、障害を持った人たちの会、難病の人たちの会、精神疾患患者の会など、 いろいろなものがあります。 |
同じ体験、悩みを持っている人たちだけで集うことの意味 |
◎ 孤独感から救われ、自分だけではないとホッとできる。 |
◎ 安心感が得られ、気持ちにゆとりが生まれる。 |
◎ 同じ悩みや問題を抱えている他のメンバーの話に耳を傾けることによって、そこから方法を学ぶことができる。 |
◎ 自分にとって必要な情報を交換しあうことができる。 |
◎ その中で生き生きとしていく他のメンバーを見て希望を持つことができる。 |
◎ 自分より後にグループに参加した仲間と出会うことで、過去の自分を振り返ることができる。 |
◎ 体験がどのように自分に位置づけられていくかなど、他のメンバーとお互いの成長をわかちあえる。 |
◎ 仲間を大切に思う気持ち、仲間を尊ぶ気持ち、自分が大切にされる喜び、自分が尊ばれる喜び、自分自身を大切に 思う気持ち、自分自身を尊ぶ気持ちが育つ。 |
「自助グループ」のルール |
■「言いっぱなし、聞きっぱなし」 |
これは、メンバーの体験や体験に伴う「気持ち」などに批判や説教をせずに耳を傾けるというもの。 アドバイスは「それを求める人」だけに。 |
心の健康のためには、やりきれない気持ちや、憎しみ、怒りなどの苦しい感情は 外に出すことが必要です。 外に出した時に、他人から何か言われてしまうと、またその感情を心の中にためなければならなくなります。 |
■ここで聴いたことは、ここの部屋においていく |
言いっぱなし聴きっぱなしのルールの中でこそようやく吐き出せた気持ちということがあるので、 |
こうすることで、その場は、どんな気持ちを出しても安全な特別な場所となり、安心して自分の悩みや問題に |
■悲しさ、苦しさ比べは胸の内にとどめる |
当事者それぞれに経験したことも、それによる感じ方も異なます。「それぞれが違う」ことを尊重する、というルールです。 |
体験をいかして社会と関わる |
自分と同じ体験をした仲間を得て、癒され、体験が自分の中に統合され、体験が自分の力となっていきます。 |
体験から得た知識や情報を使って、自分と同じことで苦しんでいる人に役立てたり、苦しむ人を作らないようなシステムを作る 活動をしたりすることができるかもしれません。 |
特別なことができなくても、自分の気持ちの変化、価値観の変化などを身近な人に語るだけで、周囲の人の気持ちを動かすことも あるかもしれません。 |