目指すのは「囲炉裏端型コミュニケーション」
先週の土曜日(11月28日)、「こころの健康相談会」に協力いただいた渡邉直樹先生が
次の日の29日に、講演会「こころの悩みと対処法」(安芸区民文化センター)
に登壇されたので、講演会を聞きに行きました。
当日の主催は医療法人あさだ会とNPO法人生活の発見会・瀬戸内支部です。
主催者でもある、浅田病院の浅田先生と渡邉先生が続いてお話しをされました。
お2人とも、お話しの内容はとても胸に迫る学びが多いものでした。
浅田先生の講演の中で
「一緒に悩んで一緒に考えてくれる人のイメージがその人のこころの中に生きているかどうかが心の健康を大きく左右する」という言葉に深く納得しました。
「ハウツーではない広い意味での悩みへのベストな対処方法」として、
『人とのつながりの中において、「情緒的に良い経験」を積み重ねることが重要』
(たとえば、自死念慮のある人に、助言や励ましではなく、自分がどんな苦痛を経験しているのかを一生懸命理解しようとして耳を傾けてそばにいてくれる目の前の存在によって癒される)
『言葉だけでなく、非言語的な雰囲気や接触感、温度感、トーン=“囲炉裏端方コミュニケーション”』が大切
『こころの二階建て理論』1階部分に安心感や安全、心が明るくなる気分があり、その上の2階部分に問題解決のため方法論があれば自分のペースで、心的苦痛を心の中に保持する(よりよく悩む)ことができる』
は、本当にその通りだと思いました。
続いてお聞きした渡邉先生の「森田療法」についての説明も、とても腑に落ちるものでした。
森田療法は「どうにも仕方のない事実はそのままにして、とりあえずは、外界観察や作業を行い、本来の自分を取り戻すための行動療法」。
とらわれ、行動停止、ひきこもりにある人が、あるがままの自分を素直に受け入れた上で「その自分ができることをし、自然治癒力を高める」ことを目指す。
回復に欠かせないのが「周囲の人間や機関の連携による傾聴や共感」だそうです。
お2人の先生のお話しを聞いて、「こころのともしび」で目指しているものが「間違っていない」と確認した気持ちがしました。
今はまだ未熟で、十分に果たせているか不安ですが、目指すものを信じて一歩一歩進んでいきたいと思います。
次回、渡邊先生の「こころの健康相談会」は1月24日です。