広島の自助グループ 「NPO法人 小さな一歩・ネットワークひろしま」

自死遺族支援、自死(自殺)防止のための支え合い

ブログバナー

活動の主旨と主な内容ブログ ≫ ネガティブでいい ≫

ブログ風 日々のつれづれ

ネガティブでいい

先月の自死遺族の分かち合いで
ある出席者が、「どうしたらネガティブな想いをポジティブに変えられるか、乗り越えた人から教えてほしい」
という問いかけがありました。

その問いかけに対して、1人の方が、
「ネガティブな想いが『いけない、何とか消さないといけない』と頭で思って、
発想の転換をしようしよう、と思っても、湧き出てくる想いを押さえつけることはできない。
むしろ、閉じ込めようとすればするほど、体の中で溜まって噴き出そうとする。
自分の中の矛盾が、体も心も悪くする。
『ネガティブな自分』も、そのまま、全て受け入れて、『そういう自分が自分なんだ』と
心の底から思えるようになったら楽になる。」
といったことを言われました。

精神科医でもカウンセラーでもありません。

家族の自死をきっかけに神経の病気で、何年間も引きこもりの生活を送った方です。
このことを、自分の中で納得するまでに、他人では想像できないほどの身体の痛みや
自己嫌悪や矛盾に苦しんだ方です。

身を削って経験してきた人だからこそ、の言葉の重みがあります。

私が決まってネガティブな想いに入ってしまうのは、娘が遺した愛犬と夜の散歩をしている時。
暗い夜道を犬と歩いていると、娘が身を投げた10分間のことがフラッシュバックします。
その都度、自分を責める想いが洪水のようにあふれてきてしまう。
さびしくて寒い、川べりの道を歩いていると、このまま歩き続けていると娘のいる場所に
たどりつけるのでは、と思ってしまう。

消せない想いではあるけど、消さないから、いまの「小さな一歩」の活動が始まり、いまがある。

「ネガティブな想いも大切な自分のこころの一部」。
まるで持病とうまくつきあって生きていくように。


だから、というわけではないのですが、
ネガティブな自分を否定せず、受け止め、つきあっていく方法を昨年、大阪で体験しました。

そのセミナー講師を広島におよびし、同じ内容で講義をしてもらうことにしました。

「ネガティブ思考をやめて、ポジティブ思考に転換させなくちゃだめだ」と
言われて悩んでいる方にお勧めしたいと思います。

セミナーのご案内は「勉強会、研修会の開催」に載せています。



2015年01月08日 19:26