体験的知識というもの
土曜日は全国自死遺族連絡会のフォーラムが東京であり、日帰りで参加してきました。
セルフヘルプグループ(SHG)の権威者であるボーグマン博士の講演があり、
SHGならではの存在価値、そこで語られる「体験的知識」の有用性について、講演されました。
また、SHGについての国内の(国際的かもしれない、勉強不足ですいません)
第一人者である上智大学の岡知史先生が
「自死遺族「本人の会」の事例を用いた理論的考察」論文をもとに講義されました。
同じ苦しみを持った人たちでも、「個人の体験」は、それぞれが独自の体験であって知識とは言わない。
しかし、個人は、同じ体験や苦しみを持つ人が
「上下関係なく」「自発的に」「自分たちが主役としてかかわる」
SHGを通じて
一般社会コミュニティでは語れない想いを「分かち合い」、「解き放ちに向かう」ことができる。
そこで多くの体験が積み上げられたとき、それはグループとしての『知識』となり、『力』となる。
その「体験的知識」は専門職(医師や専門カウンセラーではない)による支援グループでは作りえない、
非常に貴重で尊重すべきものになる。
(簡単に要約しようと思ったのですが、かえってむずかしくなりましたが(-_-メ)
という論旨だったと「私は」理解しました。
他にもとても励まされる講演内容で、いろいろな迷いがふっきれる想いがしました。
また、SHGにも発展段階があり、
はじまって初期のSHGは、経験や自信がないので、
専門家の権威に頼りたがったり、
外部支援グループのやり方をうのみにしがちである、
つまり、「自分流が確立していない」。
会が成長し、成熟するにつれて「体験的知識に自信が生まれ」、「さらに学ぶ姿勢を持つグループになる」とのこと。
小さな一歩はまだ初期段階です。でも、これからメンバーの体験的知識を重ねていくことで成長する(未来もある)
ということを知ったのは、私にとって励みと希望をになりました。